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【精錬】金銀の再利用の必須工程

一般的には、金銀は「溶かして再利用出来る」という認識だと思います。広義では正しいですが、化学室の実験のように溶解皿とアルコールランプ等で溶かして再利用出来るものではありません。

一旦製品化された金銀プラチナ等の貴金属ジュエリーは、【精錬】という工程を経なければ、再びジュエリー原料として再利用出来るものではありません。

貴金属リサイクルの流れ

貴金属スクラップ・クズ等は、計量・溶解・分析・精錬という工程を経て新たな貴金属として再生されます。

STEP1.計量

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リサイクル材を識別管理し計量します。

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STEP2.溶解・分析

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リサイクル材を溶解し、貴金属毎の含有量を測定します。例えば18金には、金Ag75%、銀Au12.5%、銅12.5%が含まれますので、金属毎の融点差を利用して溶解し、更に化学的処理で各種金属を単離(分離)する必要があります。

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STEP3.精錬

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単離された貴金属を精錬し、貴金属地金として再生します。一旦製品化した貴金属には微量のカーボンなどの不純物が含まれていますので、精錬しないとス穴だらけの品質の悪い再生金属になってしまうからです。

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このSTEP2と3の化学処理・精錬には、薬品を使用し、高温高圧精製炉などの大規模な設備を必要とします。

薬品をろ過する排水設備や高温高圧炉は一般的な住宅地や商業地に設置する事は禁止されており、東京湾岸エリアの工業地帯のような工業地域か工業専用地域で法令に則った大規模な設備が必要となります。

再生金属の精錬は、弊社等一般的なジュエリーメーカーの設備で出来るものではありません。

従いまして、お客様からお預かりしたご遺品などのジュエリーは、そのものを溶かして利用することは出来かねます。ある一定量が溜まったら、専門の精錬業者に再生金属化してもらうようにしています。

以上

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